副業でも専業でも、物販(物品販売)をしている方は多いかと思います。インターネット上には販路がいろいろとありますが、トータルで見れば、アマゾン(amazon.co.jp)のマーケットプレイスが主流でしょうか。
圧倒的な顧客数がある最大公約数のようなプラットフォームだからです。
amazon.co.jpでの販売スタイルは二つあります。
- アマゾン直販(アマゾンそのものが仕入れて売る)
- 第三者がアマゾンに間借りをして商品を売るマーケットプレイス
2のマーケットプレイスは、出品手数料が高く、マゾンの収益の大きな柱になっています。なので、なくなることはないでしょう。
mokuも本などをマーケットプレイスで細々と販売しています。シニア世代のこずかい稼ぎです。
いや、生活費の足しです。
ヤフオク!やメルカリは不用品処理との相性がいいですが、mokuは新品も扱っているので、今はamazon.co.jp販売が主です。
それでは、期末の棚卸の仕方を解説していきます。
ここで紹介するのは、アマゾン公式の販売管理システム(セラーセントラル)を使っての期末在庫の確認の仕方です。
アマゾン販売では、プライスターやマカド!などサードバーティーの販売管理システム(主に価格調整アプリ)が複数あります。そこでも、棚卸しや期末在庫の確認ができますが、こと税務にかかわる確定申告では公式のセラーセントラルをベースにした方が無難です。
個人事業主の棚卸とは12月31日現在の在庫を把握すること FBAのケース
副業でももうけが20万円以上あるようなら確定申告が必要です。
そのために、物販で欠かせないのが期末の棚卸です。会計用語では期末処理とか、決算整理とかいいますね。
個人事業主やフリーランスは1月~12月のもうけを申告しなければなりません。そのために期末日の12月31日の在庫を把握する必要があるのです。
つまり、売れ残った商品はいくらで仕入れたか、その原価を算出しなければなりません。
その数字を確定申告書に書き込みます。このへんの確定申告や会計の仕組みは長くなるので、割愛します。
しつこいですが、ここで説明するのは、アマゾンマーケットプレイスの期末在庫の調べ方です。クラウド上の作業なので、いたって簡単です。いちいち、「一つ、二つ」と在庫の勘定をしなくてかまいません。
また、ここでは前提としてマーケットプレイスのFBAという販売システムを使っているケースを想定しています。
自分で発送している事業者ではないのでご注意ください。
ちなみに、FBAとは「フルフィルメントby amazon」の略です。セラー(事業者や個人)がアマゾンの倉庫にいったん、商品を送り、売れたらそこから顧客に商品を発送してもらシステムです。アマゾンおまかせの販売です。
その代わり、手数料をたくさん取られます。
さて、期末在庫のファイルはやや探しにくいかもしれません。アマゾン販売を始めて3年ほどたちますが、毎年忘れてしまい、「どこにあったっけ」と四苦八苦します。
備忘録のためにも手順を記しておきます。
1年に1度のルーティンなので、ブックマークしておいたら迷わなくていいかもしれません。
セラーセントラルのレポートで在庫を確認
最初にアマゾンセラーセントラル(アマゾン出品者の必須サイト)の「レポート」から「フルフィルメント」をクリックします。ここに在庫ファイルが潜んでいるのです。
すると下のような表示になります。左側に項目がずらっと並んでいます。その中の「在庫照合リポート」の二つ下に「表示を拡大」という項目があります。クリックしましょう。
これって、隠れているので、とても分かりにくい。
もっともらしい「在庫照合リポート」という項目がありますが、それではないのでご注意ください。
「在庫スナップショット」を見つけよう
すると、「在庫スナップショット(日次)」という項目が現れるので、クリックします。見つけにくいですが、ようやくたどりつきました。
ちなみにその下の「在庫スナップショット(月次)」でも同じ期末在庫リストが入手できます。「日次」で指定するか、「月次」で指定するかだけの違いです。いろいろと、ためしてみるといいかもしれません。
いよいいよ在庫ファイルをダウンロード
次に右側のダウンロードのダブをクリックします。最終的にはエクセルファイルの期末在庫票を作成し、プリントすることです。左側タブのオンラインで閲覧ではありません。
下のようにプルダウンから「日付」を選びます。いつの日から、いつの日までの在庫を知りたいのか指定する必要があるからです。
次のような日付指定の画面になりました。
ここで、いつから(12月31日から)、いつまで(12月31日まで)を指定します。
期末、つまり12月31日の在庫を知りたいので、こうします。
日付はカレンダーをクリックして入力できます。
さて、いよいよ最終段階です。
在庫ファイルをダウンロードします。ダウンロード形式は「.csv」(カンマ区切りのデータ)でも、「.txt」テキストでもかまいません。ここではテキストでの出力を指定しています。
テキスト形式だと、エクセルに取り込んだときに、冒頭の数字のゼロが消えなくなるメリットがあるようです。期末在庫を知りたいだけなので、ダウンロード形式はどうでもいいことなので、CSVでもOKです。
ステータスが「ダウンロード」に変わる
30秒ぐらい待つと、レポートのステータスが下のように「ダウンロード」になりますので、クリックします。なかなかスタータスがダウンロードにならなかったら、F5を押して、リロード(再読込)をしてください。
ダウンロードを実行します。その後の作業がしやすいように、ダウンロード先はデスクトップにした方がいいかもしれません。もちろん、Downloadフォルダーやその他フォルダーでもかまいせん。
とにかく、ファイルが迷子にならないようにダウンロード先を指定してください。
メモ帳(テキストエディター)からコピペ
ダウンロードしたファイルをダブルクリックすると、Windowsならメモ帳(秀丸などの指定のテキストエディター)で中身が見られます。一見、ごちゃごちゃしていますが、大丈夫です。
ここからコピペ作業です。コピーのために全選択をします。
「Ctrl+A」を押してください。
Ctrlはだいたいキーボードの左下にあります。すると、メモ帳なら指定範囲が青色に変わるはずです。
続いて、右クリックで「コピー」を選びます。これをエクセルに貼り付けるのです。コピペです。
エクセルにテキストデータを貼り付け
最終段階です。エクセルを立ち上げます。表計算ソフトならなんでもかまいません。
左上のセルを右クリックし、貼り付けのオプションをクリックします。
いわゆるコピペのペーストです。
エクセル表を見やすいように列幅を調整
あら不思議! 項目ごとにきれいに貼り付けられました。列の幅を調整して、見やすいようにしましょう。
ここまでできたら、期末在庫表はほぼ完成です。
まずは、エクセル形式で保存してください。ファイル名は適当でかまいません。拡張子は「xlsx」ですが、エクセルのバージョンによって違うかもしれませんが、たいした問題ではありません。
これをダブルクリックして、もう一度開くと、下のようなクセル表が表示されます。
これが期末在庫表です。
最終目的は期末在庫額を計算すること
ここまで、ダウンロードしたテキストファイルをエクセルにコピペしました。そして、保存したエクセルフォーマットのファイルを開きました。
ここから単価(仕入の値段)と在庫額を入力します。
上のイメージの赤字の部分です。
それぞれ単価さえ分かれば、左側に数量の項目がありますので、「=単価×数量」で、それぞれの商品の在庫額が計算できます。
エクセルの初歩の初歩の知識があれば、集計ができます。
実務上、単価を入力するのは面倒くさい作業ですが、SKU(アマゾンの商品管理記号)に仕入価格を含めている人はさほど苦にはならないでしょう。また、仕入値が入力できるプライスターやマカド!などの価格改定ソフトを使っていれば、それを参照しながら、仕入値を知ることができます。
期末在庫の棚卸しというのは気の遠くなる作業ですが、アマゾンでは上記のように、あっという間に在庫リストが作成できます。
ぜひ、トライしてみてください。
この記事で、うまくいった、うまくいかなかった、こうしたらもっといいというご意見がありましたらコメント欄にお寄せください。amazon.co.jpのスタッフからのアドバイスや意見も大歓迎です。
当ブログはリンクフリーですので、アマゾン販売をしている方同士で回覧し、ご意見をお寄せください。
アマゾンマーケットプレイスの棚卸の仕方を説明してきましたが、以下の帳簿も必要になりますので、参考にしてください。